モーリス・ブーテ・ド・モンベル
(Maurice Boutet de Monvel)(1850〜1913)

 9人兄弟の長男としてオルレアンに生まれ、3歳でパリに移った。肖像画家、歴史画家として早くから名をなしたが、1880年、子供雑誌「サン・ニコラ」に迎えられる。クレーンの『幼な子のオペラ』等を見て意欲をそそられ、最初の絵本『古い小唄(シャンソン)とロンド』が生まれた。故郷オルレアンを愛し、しばしば長期滞在した彼は、ジャンヌ・ダルクの生涯を畢生の画題としていた。『ジャンヌ・ダルク』は横長の極彩色石版絵本で、全48ページの歴史絵巻。

*モンベルの絵本*

  • 『子ども景色』 (アナトール・フランス文 いしざわさえこ訳 ほるぷ出版)
  • 『ジャンヌ・ダルク』 (モンベル画・文 矢川澄子訳 ほるぷ出版)
  • 『ラ・フォンテーヌ寓話』 (ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ作 伊藤比呂美訳 白泉社)

*モンベル関連サイト*

ポール・ランド
(Paul Rand)(1914〜1996)

 ニューヨーク生まれ。23歳で雑誌「アパレル・アーツ」「エスクァイア」のアートディレクターに抜擢される。その後13年にわたりニューヨークの広告会社のクリエティブディレクターを務め、1954年にはアメリカのアート・ディレクター・ベストテンの一人に選ばれる。グラフィックデザインの各分野で数多くの賞を受賞。アメリカ、ヨーロッパ、日本を初め世界中の美術館に作品が永久保存されている。妻アンとの共作である3冊の絵本は、娘キャサリンのために作られた。

*ランドの絵本*

  • 『ちいさな1』 (アン・ランド作 ポール・ランド作 谷川俊太郎訳 ほるぷ出版)
  • 『ことば』 (アン・ランド作 ポール・ランド作 長田弘訳 ほるぷ出版)
  • 『ぼくはいろいろしってるよ』 (アン・ランド作 ポール・ランド作 青山南訳 福音館書店)

*ランド関連サイト*

参考文献

  • 『絵本の世界・110人のイラストレーター1・2』堀内誠一編 福音館書店
  • 『絵本論〜瀬田貞二子どもの本評論集』瀬田貞二著 福音館書店
  • 『ちいさな1』アン・ランド作 ポール・ランド作 谷川俊太郎訳 ほるぷ出版
  • 上記関連サイト

担当:万希子(No.128) 1999-11-12

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