Page 38 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【グ】Egyptology, Search for the Tomb o... ぎねびあ(WYN-2135) 05/8/17(水) 23:21 ┗Re:【グ】Egyptology, Search for the Tomb o... SUGO 05/8/18(木) 10:55 ┗Re:【グ】Egyptology, Search for the Tom... ぎねびあ(WYN-2135) 05/8/18(木) 12:37 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【グ】Egyptology, Search for the Tomb o... ■名前 : ぎねびあ(WYN-2135) ■日付 : 05/8/17(水) 23:21 -------------------------------------------------------------------------
オフでの人気が高かったという"Egyptology"をいただいて、狂喜乱舞したぎねびあです。ページをめくるごとに、あらためてこの本のち密さに驚いています。 内容がうまくまとめられず、感想もなにもかもごちゃまぜになってしまいましたが、そろそろ時間切れなのでアップします。お見苦しい(読み苦しい)点の数々、お許しを。「ネタバレ」スレスレでしょうか……? "Egyptology,Search for the Tomb of Osiris" Templar Publishing illustrated by Ian Andrew, Nick Harris, Helen Ward, Dugald Steer(Editor) 概略 80年前に行方不明となった大伯母エミリー・サンズが残していたエジプト探検記録が突然手許に届き、それを出版社に託して貴重な記録を世に送りだしたジョアンナ・サザーランド。読者はまずジョアンナから出版社に宛てた手紙を読むことで、この本がある女性探検家の記録であることを知り、そして80年前のエジプト探検の世界に入っていく。 オシリスの墓を求めて探検するエミリー一行の日記風の記録のあちこちに、詳細なスケッチやスクラップ、そしてエジプトに関するさまざまな基礎知識が盛り込まれている。 探検の途中で出逢う不思議な人々はいったい何者なのか、そしてエミリーはいったいどこに消えたのか……最初から最後まで、「神秘のエジプト」らしさにあふれている魅力的な作品。 感想 あらためて、エジプトってすごい、と思わせてくれる作品です。 途中、ハワード・カーターに会い損ねた、というくだりはノンフィクションさながらで、それ以外にも詳細な事実が織り込まれ、構成のうまさを感じます。ミイラの作り方や「死者の書」の解説など、エジプトを知る上で欠かせない知識も自然と身につきます(その気で記憶すれば)。 エミリーたちが探している「聖なる丘」に眠っているはずのオシリスは、王位を狙う弟セトによって殺害され、妻のイシスが2度にわたって復活させたのち、冥界の王となった神です。いったい「神」なのか、実在の王が神格化されたのか、自分が研究者になって探究したくなるほどです。 古代のものとおもわれるパピルスに描かれた文を頼りに墓を探すエミリー一行は、行く先々で不思議な人びとに出会い、神がかり的なアドバイスや非難を受けながらも墓の探求に向かいます。しかし、肝心なところで記録は途切れ、エミリーの行方は杳として知れず……まさに、ツタンカーメンの墓を発見した人びとが次々となぞの死を遂げたことを思い起こさせる展開です。ノンフィクションのようでもあり、ミステリーのようでもあり、読むものを最後までひきつける構成になっています。 ここに出てくるアブシンベル神殿は、アスワン・ハイ・ダムの建設時、水没させないために解体して100メートルほど移動されたので、現在は、エミリーが見た時とは位置が変わっています。エミリーが訪れた時点ですでにアスワンダムの建設で沈んだ遺跡があり、早晩もっと上流にダムを建設するにちがいなく、そうなったらさらに遺跡が沈むだろう、と危惧しているのが、さらにノンフィクション色を濃くしています。 ダムといえば、と、おなじくアスワン・ハイ・ダムによる水没を避けてニューヨークのメトロポリタン美術館に移設されているデンドゥ−ル神殿をなつかしく思い出しました。 オシリスという名前も、アメリカで買ったセサミストリートのビデオ、"Don’t Eat the Pictures, Sesami Street in the Metropolitan Museum of Art"に少年として登場した(英語ではオサイラスと発音していましたが)のが印象に残っていて、それでこの本に応募したともいえます。 読み進めながら、「え〜〜っと」と、自分の中できれいに歴史の流れ図ができあがらず(すみません、高校生の母発言)、あれこれ調べて「おお〜〜、そうだった」と、記憶の彼方にかすかに残っていた断片をつなぎ合わせるのも楽しかったです。1日たったらまた忘却のかなたですが(涙)。 邦訳は来年1月に出版予定。 みなさん是非ご一読を! 邦訳関連サイト http://dragonology.imajinsha.co.jp/egypt/index.html (ジョアンナからの手紙が今人舎に届いたことになっているのはちょっと悪のりかなあ、と思わなくもありませんが……邦訳出版の限界でしょうか) 原書サイト http://www.egyptology1926.com/ |
ぎねびあさん 詳しいご紹介を、ありがとうございました。メトロポリタン美術館にいかれたことがあるのですね(単純にうらやましいです〜)。オフのときは仕掛けの数々に目がいってしまって、内容まで理解できなかったので、興味深く読ませていただきました。子どももわたしも夢中になりそう! 早く邦訳を読みたいです。 SUGO *=*=WYN-1012=*=* |
SUGOさん > 詳しいご紹介を、ありがとうございました。メトロポリタン美術館にいかれたことがあるのですね(単純にうらやましいです〜)。 わりと近くに住んでいたもので(^o^) どの部門も素晴らしいですが、とくにエジプト部門は壮観ですよ。神殿を最初に見た時は、「こんなものまで〜〜!!」と絶句しました。その頃はまわりからながめることしかできなかったのですが、帰国する頃には中まで入って写真が撮れるとようになっていました。今もそうだといいのですが。ぜひいつかお出かけ下さいね。 (関係ないですが、Metの一番のお勧めはクリスマスツリーです) >オフのときは仕掛けの数々に目がいってしまって、内容まで理解できなかったので、興味深く読ませていただきました。子どももわたしも夢中になりそう! 早く邦訳を読みたいです。 短い時間でたくさんの絵本をごらんになったのでしょう。それでこの本の内容まで理解できたらすごすぎます。わたしは「じっくり」読んだつもりが結構流していてつながりがわからなくなり、何度も読み返して「あ、ここに書いてあるじゃない」と気がつく、の繰り返しでした。 ぎねびあ(WYN-2135) |