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速報 |
―― 2001年 ニューベリー賞/コールデコット賞/プリンツ賞発表!! ――
現地時間の1月15日、アメリカで最も権威ある児童文学賞、ニューベリー賞/コールデコット賞の発表が行われた。これらの賞は、米国図書館協会(ALA―American Library Association)が、昨年米国で出版された子どもの本の中で、最も優れた作品に対して贈るものである。受賞作、および次点(オナー)は以下の通り。
【ニューベリー賞】(作家対象)
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【コールデコット賞】(画家対象)
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ニューベリー賞受賞のリチャード・ペックは、1999年に "A Long Way From Chicago" でオナー賞を獲得しており、今回の作品はその続編。前作の語り手ジョーイの妹、メアリー・アンの視点でつづられている。パワフルなおばあちゃんはもちろん健在。
コールデコット賞のデイヴィッド・スモールも、1998年に "The Gardener"(『リディアのガーデニング』サラ・スチュワート文/福本友美子訳/アスラン書房)でオナー賞を受賞している。"So You Want to be President?" は、歴代大統領のエピソードを盛り込みながら「大統領とは何か」を楽しく考えるノンフィクション絵本。アマゾン・コムの読者レビューでは、9才の少年が、新大統領就任間近のブッシュ氏にこの絵本をプレゼントした話を披露している。タイムリーな受賞で、注目を集めるのは間違いない。
ニューベリー・オナー賞では、95年に "Walk Two Moons"(『めぐりめぐる月』もきかずこ訳/講談社)で大賞を受賞したシャロン・クリーチや、『あくたれラルフ』(ニコール・ルーベル絵/いしいももこ訳/福音館)でおなじみのベテラン、ジャック・ガントスの名前が目を引く。ガントスの "Joey Pigza Loses Control" は、多動症に悩む少年ジョーイを主人公にしたシリーズの第2作。ジョーイ少年の愛すべきキャラクターが光る。またジョーン・バウアーの "Hope Was Here" は、ウエイトレスとして働く16歳の少女ホープの物語だ。
コールデコット・オナー賞の3人は、いずれも初受賞。"Casey at the Bat" は、1888年に書かれた有名な野球の詩に新たな絵をつけて絵本化したもの。"Click, Clack, Moo: Cows That Type" と "Olivia" は、それぞれ農場の牛たちとおませな子ブタを主人公にした愉快な絵本だ。
これらの作品については、本誌書評編で順次取り上げていく予定。
(内藤文子)
上記2賞の発表と同時に、昨年創設されたばかりのマイケル・L・プリンツ賞の発表も行われた。この賞はヤングアダルト(YA)作品を対象とし、米国図書館協会(ALA)のヤングアダルト部門(YALSA)が主催するものである。受賞作、および次点(オナー)は以下の通り。
【プリンツ賞】(YA作品対象)
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プリンツ賞受賞の英国作家デイヴィッド・アーモンドは、同作品で昨年のカーネギー賞次点となっている。また、1999年にカーネギー賞、ホイットブレッド賞を受賞した"Skellig"(『肩胛骨は翼のなごり』/山田順子訳/東京創元社)は、昨年のプリンツ賞次点。神秘的な雰囲気で生と死を描く独特の作風が、アメリカでも評価されているということだろうか。
次点の Carolyn Coman は、"What Jamie Saw" で1996年、ニューベリー賞の次点を得た。今回は、南アフリカでボランティア中に死んだ姉の追悼のため、その地を訪れる少女の話。いじめにあって姿を消した級友の謎を追うという Carol Plum-Ucci の作品は、はじめての創作だそうだ。"Angus, Thongs,〜"は、「十代のブリジット・ジョーンズ」(サンデー・テレグラフ紙)と評される、愉快なお話。また "Stuck in Neutral" は脳性麻痺の少年の物語であるが、作者は実際に同じ病気の息子をもち、真に迫った描写をなしえている。
(菊池由美)
◇参考:Horn Book Magazine, Amazon.com
各賞公式ページ ニューベリー賞/コールデコット賞/プリンツ賞
やまねこ翻訳クラブ作成 ニューベリー賞リスト/コールデコット賞リスト
発 行: | やまねこ翻訳クラブ |
発行人: | 吉井知代子(やまねこ翻訳クラブ 会長) |
編集人: | 菊池由美 (やまねこ翻訳クラブ スタッフ) |
企 画: | 河まこ キャトル きら くるり こべに さかな 小湖 SUGO Chicoco つー どんぐり NON BUN ベス みーこ みるか MOMO YUU りり Rinko ワラビ わんちゅく |
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