メニューメールマガジンJapanese Children's Books>2004夏号


Japanese Children's Books 日本語版
(2004夏号)

編集部:einfo@yamaneko.org
2004年8月3日発行


 

 English Version



もくじ 

特集: 日本のこわい話

〜はじめに 日本人と異世界
〜代表的作品 『怪談』
〜絵本 『おっきょちゃんとかっぱ』
〜作家紹介 妖怪漫画の第一人者、水木しげる
〜英訳絵本新刊 RIC出版

 


 

 

はじめに

日本人と異世界

 日本人は、こわい話が好きだ。とくに夏になると、好んでそうした話をしたがったり、聞きたがったりする。暑い季節に、ぞーっとする話でひととき涼をとるためでもあるのだが、根本には、日本人が元来持つ「異世界」への興味があるように思う。
 その興味がどこからくるのかというと、宗教学的には、身の回りのものすべてに神が宿っているとする神道の影響と考えることもできるだろうし、社会学的には、世間の不条理を異世界の存在と結びつけることで、人々の心の平安を保つ働きがあったからとする考え方もある。四季があり、地形も変化に富んでいるという日本の自然環境では、さまざまな神秘的現象が起こり、それが異世界と容易に結びつきやすいという背景もあっただろう。
 一方古典文学に目を向けると、中世説話文学の代表的作品である『今昔物語集』(★)や『宇治拾遺物語』には、悪さをする鬼や妖怪の姿を通じて、人間の悪事や怠惰をいましめる教訓的な話が少なからず見られる。また、江戸時代の絵巻物や草子などは、妖怪や幽霊を不気味でおそろしいものとしながらもどこかユーモラスで親しみのある姿で描いていることが多い。その姿は「人間的」といってもいいくらいだ。日本人にとって、異世界とはこの世の裏返しであり、妖怪たちは自分たちのもうひとつの姿でもあるのかもしれない。それが、恐怖と親しみという相反する感情を生み、妖怪や幽霊の話を「こわいけど聞きたい」という気持ちにさせるのではないだろうか。
 今号では、そんな日本人にとっての「異世界」を描いた代表的作品や作家をとりあげて紹介したい。




★京都大学付属図書館サイトにて、最古の写本(国宝)の画像が見られる。
(トップページ)
http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/index.html
(今昔物語集)
http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/konjaku/kj_top.html

 

代表的作品


(c) Hiroko Iwashita, 1991

『怪談』――小泉八雲怪奇短編集
 小泉八雲 作 平井呈一 訳
 偕成社 1991年9月

 ISBN 4-03-651550-0 735円(税込)

 夏になるとぞくっとする涼を求めて、日本では怖い話をする風習があるが、その中でも八雲の『怪談』は人気が高い。私も自分の子どもたちに最初に読んだ怖い話は、平井呈一訳の『怪談』だった。
 この短編集では「耳なし芳一の話」、「ムジナ」、「雪女」など19編の作品がおさめられている。『怪談』の翻訳は他にもでているが、平井氏の訳は格別に味わい深い。とうとうとした豊かな言葉で、しっとりとした情感をあわせもつ日本語は、声にだすとより美しく響く。今回紹介する偕成社文庫の作品は、いちど大人向けに訳したものを、訳者自身により小学生にも理解できるよう、やさしい言葉に書きあらためたものだ。しかし、会話の言葉遣いは大人も子どもも変えていない。ひとたび読むと、会話の妙に引き込まれる。
 我が家の8歳の息子は「耳なし芳一の話」をくり返し聞きたがる。最初に読んだのが夏だったせいか、この季節になると「あれ、読んでよ」と本棚からみつけてくる。そして「芳一は大変な目にあうんだよね」と思い出しながら、話に耳をすます。5歳の息子は今年からよく聞きたがるようになった。「ムジナ」がお気に入りで、「のっぺらぼうの話して」とまだ字が読めないのに、表紙から本を探してはもってくる。最初に読んだ時は「こわすぎる!」と耳をふさいでいたのだが、やっぱり読んでほしくなるらしい。お兄ちゃんなど「ぼくはこの話、怖くないよ」と言うのだが、夜になると「お母さん、“お女中”っては絶対言わないで眠ろうね」と念を押す。私とて、まっくらな部屋でこの本は読まない。
 八雲の『怪談』にひきつけられるのは、それがただ、怖がらせるための怖い話ではないからだ。日本の繊細な美しさ、神秘さ、妖しさ、そして風物の静寂さが丹念に練られた言葉で書かれているからこそ、ひきつけられるのだ。日本の古典や中国の説話からの再話、作り直しである怪談の数々を、自分の物語にすべく、八雲は節子夫人の協力を得ながら非常に苦心したという。書いている時はその話に夢中になり、「耳なし芳一」執筆中は、日が暮れてもランプをつけず、夫人が小さい声で八雲に「芳一、芳一」と呼ぶと「はい、私は盲目です」と芳一になりきった返事がかえってきたそうだ。その思いがこもっているからか、この本を声に出して読んでいると、自分以外の声が聞こえるような時がある。文章の力が私にのりうつって、自分で読みながら人の声を聞いているように思えて、ぞくっとする。
 今年の夏は『怪談』で涼を求めてはどうだろう。


小泉八雲(こいずみ やくも) 1850-1904
 ギリシアのレフカス島生まれ。39歳の時にアメリカからジャーナリストとして来日。その後、ジャーナリストしての契約を破棄し、島根県松江市の中学校で英語教師の職に就く。松江を離れたあとも、熊本、神戸、東京で教職に就きながら文筆活動を続け、著作を欧米で刊行。日本人である小泉節子と結婚し子どもを授かり日本に帰化、Lafcadio Hearn(ラフカディオ・ハーン)から小泉八雲に名を改めた。"KWAIDAN"(『怪談』)は、生前に出版された最後の本になる。1904年9月、狭心症で急逝。今年2004年は没後100周年にあたる。

平井呈一(ひらい ていいち) 1902-1976
 東京都生まれ。早稲田大学文学部英米文学科に学び、詩人・作家の佐藤春夫に師事。『全訳小泉八雲作品集』(恒文社)全12巻で、日本翻訳文化賞を受賞。『魔人ドラキュラ』(ブラム・ストーカー/東京創元社)など翻訳のほか、編集者としても海外怪奇幻想文学を多く紹介した。

(林さかな)

 

 絵  本 


(c) Setsuko Hasegawa, Nana Furiya

『おっきょちゃんとかっぱ』
長谷川摂子 文 降矢奈々 絵
1997年8月〈こどものとも〉傑作集 福音館書店

ISBN 4-8340-1464-9 840円(税込)

 あるところに、おっきょちゃんという女の子がいた。「きよ」というのが本当の名前だが、「おきよちゃん」が縮まって、「おっきょちゃん」と呼ばれるようになった。
 ある夏の日、ひとり裏の川で遊ぶおっきょちゃんの前に、河童のガータロが現れた。「おまつりなのにだれもあそびにこんから、おまえ、おきゃくさんになれや」赤い金魚模様の浴衣に着替えたおっきょちゃんは、河童の好物のきゅうりをふろしきに包み、ガータロに連れられて水の中へ。
 水底の祭りには、色とりどりの傘を売る店、玩具や菓子を売る店と、にぎやかに屋台が立ち並び、魚の輪くぐりを見せる芸人などもいる。河童の体の色は緑と相場が決まっているが、ここの河童たちは鮮やかな赤だ。ゆらめく水に美しい色彩が映える幻想的な光景。ガータロはおっきょちゃんにしゃぼん玉の出る魚の形の水笛を買ってくれた。土産のきゅうりを喜んだほかの河童たちも、祭りの餅をご馳走してくれる。だが、それを食べたおっきょちゃんは、お父さんのことを忘れ、お母さんのことを忘れ、水の外の世界のことは何もかも忘れてしまった……。
 何気ない日常の片隅に開いた異世界への入り口。少女は誘われるままに、するりとそこへ入りこんでいった。その無邪気さに危うさを感じる大人のわたしでさえ、妖しくも美しいその世界の魅力には、抗えず心奪われてしまう。もといた世界のことをすべて忘れ、河童の子になってしまったおっきょちゃんは、人間の世界に戻ることができるのだろうか。息づまる気持ちでなりゆきを見守りながらも、心の一部は幻想のとりことなって、いつしか現実との境を見失い、少女とともに物語の中をさまよっている。
 さらさらと流れる川の水音のように、耳に心地よい語り口。思い出の中で遠くに祭りの花火や太鼓の音を聞くような懐かしさ。しかもなお、鮮やかな夢のようにみずみずしい。文と絵の美しい調和が、不思議な物語を情趣深くこまやかに織りなしている。遠い夏、飽かず眺めた回り灯籠の優しい灯を思い出す。

長谷川摂子(はせがわ せつこ) 1944-
島根県生まれ。東京外国語大学でフランス語を専攻、東京大学大学院哲学科を中退した後、保育士として勤務。退職後、夫とともに学習塾「赤門塾」を開く。また、「赤門こども文庫」「おはなしくらぶ」を主宰、読み聞かせやストーリーテリングなどの活動を行っている。創作童話『人形の旅立ち』(福音館書店)で第19回坪田譲治文学賞、第14回椋鳩十児童文学賞、第34回赤い鳥文学賞を受賞。絵本作品に『めっきらもっきら どおんどん』『きょだいな きょだいな』(ともに福音館書店)などがある。海外では、フランスで "Qui est le plus fort"(『うみやまがっせん』上沢健二原案/大島英太郎絵/福音館書店)、"L'eau"(『みず』英伸三写真/福音館書店)が紹介されている。埼玉県在住。

降矢奈々(ふりや なな) 1961-
東京都生まれ。スロヴァキア共和国のブラチスラヴァ美術大学で石版画を学ぶ。絵本に『めっきらもっきら どおんどん』『きょだいな きょだいな』、『ともだちや』(内田麟太郎作/偕成社)などがある。昨年、スロヴァキアでABC絵本 "Malovana ABCDEDA" を出版。ブラチスラヴァ市在住。


(杉本詠美)

 

作家紹介

妖怪漫画の第一者、水木しげる

 妖怪(★注1)といえば、水木しげる氏の名前が思いうかぶ。日本では子どもから大人まで、仮に作者の名前を知らなくとも、その代表作『ゲゲゲの鬼太郎』(★注2)を知らない者はほとんどいない。子どもがはじめて「妖怪」に出会うのもこの漫画であることが多いだろう。
 水木氏は1922年生まれ。幼い頃は近くの寺にあった地獄・極楽図を見て育ち、民間伝承に詳しいお手伝いのお婆さん「
のんのんばあ」(★注3)に強い影響を受ける。巫女的な仕事をすることもあった「のんのんばあ」には、目の前の世界の影に不思議な世界があることや、人間の心は人やものの魂に触れて支えられ、成長することを教わった。大人になった水木氏は出征して南方で数々の苦難をなめた末、九死に一生を得、隻腕となって日本に帰る。やがて妖怪ものの漫画家として名を成した水木氏は、戦争の姿を赤裸々に伝える数々の漫画や執筆作品も残している。

 水木氏は、多くの文献や絵図をもとに、実地調査も加え、各地の民俗学的な口承、都市伝説的な風説に至るまでさまざまなレベルから「不思議な存在」をすくいあげ、「妖怪」というジャンルにまとめあげた。漫画はもちろん、妖怪図鑑の類も多数著している。描いた妖怪の中には、江戸時代の絵師鳥山石燕などが描いた妖怪絵図の系譜を汲むものもあれば、自らの霊感によって形を与えたものもたくさんある。水木氏オリジナルの姿があまりにも定番となり、歴史ある形と思われている妖怪も少なくない。水木氏の描く妖怪の特徴は、恐ろしい中にもどこか人間味があり、滑稽感を漂わせていることだ。妖怪とは人間の弱さや妄執、恐怖心が形をとって現れたものであり、人間とは切り離せないもの、人間なしでは存在しないものなのだろう。また、妖怪たちを善悪のいずれかに分別して欲しいと請われたとき、水木氏はこう答えたという。「悪い妖怪というものはいません」。たとえば『ゲゲゲの鬼太郎』の有名なキャラクターのひとり、「ねずみ男」も、善玉ではなくさりとて完全な悪でもない、小ずるくはた迷惑でありながらどこか憎めない妖怪である。「ねずみ男」を描く水木氏の暖かい視線は、善悪に割り振ることなどできない妖怪の多面性、ひいては多面性を認める寛容というものに気づかせてくれる。
 今年82歳になる水木氏は、日本だけでなく、世界中の不思議現象に興味を広げて、今なお妖怪情報の収集と発信の活動を続けている。



★1:妖怪
 大辞林第二版には「日常の経験や理解を超えた不思議な存在や現象。山姥・天狗・一つ目小僧・海坊主・河童・雪女など。ばけもの。」と定義付けられている。ここにあげられた例のように、自然や動物に対する畏敬がつくりだした妖怪のほか、器物や自然現象の人格化などのケースがある。教訓やユーモアがこめられたものも多い。通例、人間が死後よみがえる「幽霊」とは別物と考えられている。近年は文化人類学においても研究が進んでいるが、一般的には、水木氏が収集し「妖怪」としてまとめた事物が「妖怪」と受け止められているといっても過言ではないだろう。

★2:『ゲゲゲの鬼太郎
 人間とは異なる種族のたったひとりの生き残りである少年鬼太郎が、人間の依頼を受け、数々の妖怪騒動を解決する物語。媒体や訴求対象によって物語のトーンや主人公のスタンスは多少異なる(アニメの鬼太郎はやや勧善懲悪調になっているなど)。
 1960年代に『墓場鬼太郎』題の紙芝居としてはじまり、貸本漫画を経て、1965年から『墓場の鬼太郎』題で「少年マガジン」連載。1968年からTVアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』がスタート。その後1971、1985、1996年にもアニメ化される。鬼太郎を主人公とする漫画は、その後もいくつかの雑誌に連載された。そのほかキャラクターグッズ、遊園地のイベント、TVゲームと、様々な分野に広がり、オールドファンはもとより、次々と新しいファン層を開拓している。

★3:「のんのん」とは「神仏を拝む」という意味の言葉

参考サイト
「げげげ通信」
 http://www.mizukipro.com/


(菊池由美)


英訳絵本 新刊


(C) Keiko Sena, RIC

(C) Kunio Sato, RIC
 
Don't Want to Go to Bed?
Written and Illustrated by Keiko Sena
ISBN 4-902216-07-8 1260円(税込) *CDつき

The Restaurant of Many Orders
Written by Kenji Miyazawa
Illustrated by Kunio Sato

ISBN 4-902216-24-8 2200円(税込) *CDつき

Both books translated by Peter Howlett & Richard McNamara

 2004年冬号でご紹介したRIC出版から、新刊の発表が続いている。
 今号のテーマである「妖怪」にちなんで、近刊から以下の2冊をご紹介したい。

 まずは、0歳児からを対象にした赤ちゃん絵本の代表格、せなけいこ作 "Don't Want to Go to Bed?"(原題『ねないこ だれだ』/福音館書店)。時計がボーン、ボーンと9時の鐘を奏でているのに、まだ起きている子がいるぞ。こんなに遅い時間はおばけの時間。いつまでも寝ないと、おばけの国に連れていかれちゃうよ――子どもを脅して寝かしつけるなんてだいじょうぶかしら、という心配はご無用。表情豊かな切り絵の魅力に、子どもは怖がるどころか、むしろ何度でも読み返してほしがるようになる作品だ。ただし、そのせいで寝るのが遅くなる……かもしれない。
 英訳は未刊だが、同じ作者の「おばけ絵本」シリーズ(童心社/全15巻)は、『ろくろっくび』や『ばけねこになりたい』など、おなじみの妖怪物語のテーマに幼児向けのひと工夫を加えた展開で、あざやかな色合いの絵とあわせて人気が高い。

 もう1冊は、宮沢賢治作『注文の多い料理店』の英訳絵本、"The Restaurant of Many Orders"。宮沢作品の面白さについては今更解説を加えるまでもないとして、今回注目すべきは、特別「注文」を受けて新たに加えられた佐藤国男氏による挿画だろう。もともと宮沢作品をテーマに多くの絵を発表してきた佐藤氏は、「山猫博士」という愛称でも親しまれている。さらに本作の翻訳者のひとり、ピーター・ハウレット氏とも親交があり、まさに物語と絵と翻訳が結びつく形での英訳絵本出版となった。自然を愛した賢治の作品にはぴったりの、木目の質感を十分に感じさせる木版画、そして絵の中に丁寧に掘り込まれた「注文」の英文字。異次元空間へ迷いこむ体験がリアルに感じられ、独特のこわさがあるこの物語の英訳に、乾いたユーモアを感じさせる挿画が興を添える。なじみ深いお話がどんなふうに英語の絵本に「化け」ているか――ぜひご賞味あれ。

 翻訳は両作品とも、RIC出版で多くの作品を手がけている、ピーター・ハウレットとリチャード・マクナマラ両氏。

せなけいこ(瀬名 恵子)
 1932年東京生まれ。童画を武井武雄氏のもとで学び、1970年には『いやだいやだの絵本』(福音館書店)でサンケイ児童出版文化賞を受賞した。多数の赤ちゃんや幼児向けの絵本を発表している。神奈川県在住。

宮沢賢治(みやざわ けんじ)
 1896年岩手県花巻市生まれ。盛岡中学、盛岡高等農林学校研究科を卒業し、花巻農学校で教師となる。仏教思想を重んじ、貧しい農民の生活向上をめざして農民の教育に尽力した。さらに文学、哲学、言語学、科学、農学、音楽など多方面で独自の世界を展開した多才な賢治は、短歌、詩、そして本編を含む童話を数多く残している。わずか37歳の若さで1933年に急性肺炎により永眠。

佐藤国男(さとう くにお)
 1952年北海道生まれ。昼間は図書印刷や家具工場などで働きながら、東洋大学仏教文学部の夜間部に通い、やがて宮沢賢治の世界に魅せられていった。宮沢作品をモチーフにした木版画が注目をあび、『注文の多い料理店』(大日本図書)、『どんぐりとやまねこ』(ベネッセ)などを出版。また挿絵の原画や一点画などの展覧会を全国で開催している。函館市在住。

ピーター・ハウレット
 日本で生まれ育った在日カナダ人。函館市の学校で英語講師を勤めるかたわら、環境保護運動などにも参加している。それらの活動を通じて佐藤国男氏と出会う。「南北海道自然エネルギープロジェクト」代表。

リチャード・マクナマラ
 英国出身。心理学者。現在は熊本県立大学非常勤英語講師を務める。熊本県阿蘇町に在住。
 ふたりの共訳書には、"Guri and Gura" (Tuttle)、 "Amy and Ken Visit Grandma""Suho's White Horse" (RIC出版)などがある。


(池上小湖)

 

編集後記



 なんとなく、夏だから「怪談」やってみようかと企画したこの特集。自分の知識不足も顧みず走り始めたものの、テーマの壮大さと奥深さに、やればやるほど「こわい話」ぬきでも冷たい汗が流れる編集の日々でした。
 今回とりあげきれなかった作品では、『今昔物語集』からこわい話ばかりを集めた「ほんとにこわい今昔物語」シリーズ(沼野正子文・絵/草土文化)、さまざまな古典作品から「日本十大妖怪」をとりあげた絵本『少年少女版 日本妖怪ばなし』(岩井寛實文/川端誠絵/文化出版局)、最近のYA文学「妖怪アパートの幽雅な日常」シリーズ(香月日輪作/講談社)などもおすすめです。
 寝苦しい夏の夜に、楽しんでいただけますように。(も)


 

発 行 やまねこ翻訳クラブ
発行人 杉本詠美 (やまねこ翻訳クラブ 会長)
企 画 やまねこ翻訳クラブ スタッフ並びに有志メンバー
編 集 池上小湖 森久里子
編集協力 赤塚きょう子 菊池由美 杉本詠美
高橋めい 竹内みどり なかつかさ ひでこ 
林さかな リー玲子
協 力 出版翻訳ネットワーク 管理人 小野仙内

 


英文季刊誌へのご意見・ご感想は einfo@yamaneko.org までお願いします。



日本で出版されている作品の表紙画像は、出版社の許可を得て、掲載しています。
海外で出版されている作品の表紙画像は、 オンライン書店との契約に基づいて、掲載しています。
ウェブ素材は砂の宴怪奇黒素材十五夜篝火幻燈Meltydark
雲水亭夢幻華亭よりご許可いただいたうえ、拝借いたしました。


▲▽本文および表紙画像の無断転載を禁じます。▽▲

copyright © 2004 yamaneko honyaku club