フィンランドの賞レビュー集(その3)一覧 |
このレビュー集について 10周年記念「世界の児童文学賞ラリー」においてやまねこ会員が個々に書いたレビューを、各児童文学賞ごとにまとめました。メルマガ「月刊児童文学翻訳」や「やまねこのおすすめ」などに掲載してきた〈やまねこ公式レビュー〉とは異なる、バラエティーあふれるレビューをお楽しみください。
なお、レビューは注記のある場合を除き、邦訳の出ている作品については邦訳を参照して、邦訳の出ていない作品については原作を参照して書かれています。
やまねこ10周年記念「世界の児童文学賞ラリー」レビュー集
国家文学賞(フィンランド) レビュー集 |
★ Yamaneko Honyaku Club 10th Anniversary ★ Yamaneko Honyaku Club 10th Anniversary ★
最終更新日 2009/03/06(新規公開)
フィンランド児童文学研究所サイト内の国家文学賞賞受賞作一覧のページ ★国家文学賞(Valtion kirjallisuuspalkinto)について |
Kadonneet alushameetとんでったペチコート * Ihmisen vaatteissa ペリカンの冒険
"Kadonneet alushameet"(1987) by Pekka Vuori ペッカ・ヴオリ 『とんでったペチコート』坂井玲子訳 福武書店 1988(邦訳絵本) |
その他の受賞歴 |
ハナちゃんとフサくんのおばあちゃんは、7色、7枚の絹のペチコートを持っていました。ところがある晩、嵐がやってきて、干してあったペチコートをどこかへ吹き飛ばしてまいます。そこでハナちゃんとフサくんは、ペチコートを探して大きな世界へ旅に出ます。7枚とも、無事に見つけることができるでしょうか。
この絵本の主役は、色です。ペチコートが1枚見つかるごとに、その色をしたものがあれこれ出てくるという趣向。青のページ、白のページ、緑色のページ、鮮やかな7つの色が次々に現れて、まるで色とりどりのミックスサラダを食べているよう。目も心も、元気になること請け合いです。 (古市真由美) 2009年3月公開 |
"Ihmisen vaatteissa" (1976) by Leena Krohn レーナ・クルーン 『ペリカンの冒険』 篠原敏武訳 新樹社 1988(邦訳読み物) |
その他の受賞歴 |
アンニ・スワン賞のレビュー集を参照のこと |
▲TOPへ ★ Yamaneko Honyaku Club 10th Anniversary ★ このレビュー集について
フィンランドの賞レビュー集(その3)一覧 国家文学賞 ヴァルカウスこどもリーダーズ賞 |
★ Yamaneko Honyaku Club 10th Anniversary ★ Yamaneko Honyaku Club 10th Anniversary ★
最終更新日 2009/03/06(新規公開)
フィンランド児童文学研究所サイト内のヴァルカウスこどもリーダーズ賞受賞作一覧のページ ★ヴァルカウスこどもリーダーズ賞(Lasten LukuVarkaus -palkinto)について |
Sudenkesyttaja〔Sudenkestyttäjä〕
"Sudenkesyttaja"〔Sudenkesyttäjä〕 by Virpi Saarinen (2004) (未訳読み物) |
その他の受賞歴 |
『オオカミの夏』(仮題) 12歳のアンナの夏休みは最低だった。ママのボーイフレンドが住む田舎の村につれてこられたのだが、小さな村はひどく退屈で、友だちもいない。ママはボーイフレンドに夢中で、娘のことなどお構いなしだ。そんなある日、アンナは川のそばでオオカミに似た動物を見かけ、興味を引かれる。その動物は、主人を失って半野生化した犬だった。アンナと犬、孤独な者どうしの出合いが、灰色だったアンナの夏を輝かしい季節に変えていく。
ひとりぼっちだと感じているアンナは、やせこけた犬に向かい、心の中でこう呼びかける。「おまえには人間が必要で、わたしには犬が必要なの」。互いに必要としあい、信頼しあう相手を、アンナだけでなく子どもはみな全身で欲している。それが痛いほど伝わってきた。 (古市真由美) 2009年3月公開 |
▲TOPへ ★ Yamaneko Honyaku Club 10th Anniversary ★ このレビュー集について
フィンランドの賞(その3)一覧 国家文学賞 ヴァルカウスこどもリーダーズ賞
フィンランドの賞(その1)へ フィンランドの賞(その2)へ
copyright © 2008-2009 yamaneko honyaku club