Page 23 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【カ】The StarOf Kazan Chicoco 05/6/30(木) 9:38 ┣Re:【カ】The StarOf Kazan yoshiyu 05/6/30(木) 17:08 ┃ ┗Re^2:【カ】The StarOf Kazan Chicoco 05/6/30(木) 23:12 ┣Re:【カ】The StarOf Kazan りり(WYN-1006) 05/6/30(木) 20:41 ┃ ┗Re^2:【カ】The StarOf Kazan Chicoco 05/6/30(木) 23:26 ┃ ┗Re:Re^2:【カ】The StarOf Kazan ラナ 05/7/2(土) 10:35 ┃ ┗Re^3:【カ】The StarOf Kazan Chicoco 05/7/3(日) 16:18 ┗Re:【カ】The StarOf Kazan あんこ(WYN-2063) 05/7/2(土) 15:22 ┗Re^2:【カ】The StarOf Kazan Chicoco 05/7/3(日) 16:19 ┗Re:Re^2:【カ】The StarOf Kazan あんこ(WYN-2063) 05/7/4(月) 12:33 ┣Re^3:【カ】The StarOf Kazan Chicoco 05/7/4(月) 12:54 ┗Re:Re^2:【カ】The StarOf Kazan ラナ 05/7/4(月) 20:01 ┣Re^3:【カ】The StarOf Kazan Chicoco 05/7/4(月) 22:30 ┃ ┗Re:Re^3:【カ】The StarOf Kazan ワラビ (wyn-1001) 05/7/5(火) 10:41 ┃ ┗Re:Re^3:【カ】The StarOf Kazan ワラビ (wyn-1001) 05/7/10(日) 22:50 ┃ ┗Re^4:【カ】The StarOf Kazan Chicoco 05/7/11(月) 16:18 ┗Re:【カ】The StarOf Kazan あんこ(WYN-2063) 05/7/5(火) 15:32 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【カ】The StarOf Kazan ■名前 : Chicoco ■日付 : 05/6/30(木) 9:38 -------------------------------------------------------------------------
ショートリストが発表されてから注文して、読み始めるのも遅く、やっとこさ(関西弁?)の感想アップです。 "The Star of Kazan" Eva Ibbotson Macmillan 1896年6月のある日、中年女のエリーとシグリッドは山のぼりの途中立ち寄った教会で、ショールに包まれた赤ん坊が捨てられているを見つけた。エリーとシグリッドは、ウィーンで、3人きょうだいの教授たちが住む家のコックとメイドの仕事をしていた。いろいろな偶然が重なり、赤ん坊を教授たちの家で、エリーとシグリッドがあずかることになった。赤ん坊はアニカと名付けられ、数年が過ぎ、養母となったエリーたちからも、教授たちからも、近所の人たちからも愛され、親友にもめぐまれ、明るく元気な少女に育っていった。それでも、アニカは夜眠るときに、会ったことのない母親が迎えに来てくれるところを想像しないではいられないのだった。 アニカの近所に住む金持ちの家に高齢で死期の迫った大おばが移されて来た。その家の娘はアニカに、お金を払うので自分のかわりに、屋根裏部屋でひとり寝たきりになっている大おばの話し相手になってくれと頼む。アニカは孤独な老女と心をかよわすようになるが、やがて老女は亡くなってしまう。老女は最期までそばにいてくれたアニカに、持ち物をすべて譲るという遺書を残していた。 それからしばらくして、ドイツの貴族の婦人がアニカを我が子だといって引き取りに現れた―― 伏線がいっぱいあって、3分の2ぐらいまで読むと、あとは一気に謎ときへと向かいます。少女の翻弄される人生は悲劇でもあり、友情や愛情から勇気を出す人たちの冒険物語でもあり、だれが悪人なのかだれが罪を犯しているのかを謎とくミステリのおもしろさもあります。主人公アニカの脇をかためる助演陣がひとりひとり個性的で、魅力的です(実をいうと、アニカにはあまり心を動かされなかった(^^;)。 ウィーンのおいしい料理や美しい景色がところどころに出てくるのもユニークです。ちなみにタイトルの"The Star of Kazan"というのは、亡くなった近所の大おばが若いときに手に入れたエメラルドの名前です。 Chicoco(WYN-1007) |
Chicocoさん 分量は多そうですが、おもしろそうですね〜。 >ウィーンのおいしい料理や美しい景色がところどころに出てくるのもユニークです。 おお、これは魅力かも。お菓子も出てくるのでしょうか? 「やっとこさ」は関東でもいいます。あ、でも、最近はあまり使ってないなー。 このあいだオットが使っていた関西弁がわからなかった(しかも、それがどんなことば だったか、いま、思い出せない^^;) ☆★☆yoshiyu(WYN-1028)☆★☆ |
yoshiyuさん お菓子も出てきましたよ(^^)。 なにしろ、養母のエリーは腕のいいコックさんで、先祖から伝わるレシピノートを持っているのです。アニーはエリーに仕込まれて、料理が大好きになります。ところが、実母のお屋敷に行ってからは、召使いのように料理などしてはいけないといわれ、エリーの料理を思い出す場面が何度か出てきます。 ウィーン名物のクリスマス・カープというのが、くわしく調理方法まで書かれているかな。これはお菓子じゃないけれど。 Chicoco(WYN-1007) |
Chicocoさん、 待ってました! ストーリーラインは児童文学の王道、という感じで、面白そうだと思ってました。 わたしもよく、身寄りのない大富豪に親切にしたら遺産を贈られるとか、実は貴族(←?)の娘だったと迎えが来るとかの妄想をよく抱いていたクチなので。(実はヴァンパネラの血を引いていたというお迎えも夢想してましたが) イボットソンも(ディキンソンよりもさらに)高齢の作者で、1925年生まれ。 しかも、この作品の主人公アニーと同じく、ウィーンで生まれ育っています。ナチの台頭とともに英国に移住したそうですね。ウィーンの描写なんかも、けっこうリアルなんでしょうね。(多少時代は違うようですが……) りり |
りりさん そんな妄想を抱いておられたのね(^^;)。 では、りりさんにぴったりのお話かもしれません! あらすじに書ききれませんでしたが、このお金持ちの老女はもと女優さんなのです。遺品のトランクの中身に関係する話をアニーにするのですが、その話もすてきですよ。 作者のこと、既刊の邦訳ぐらいしか調べていませんでした。 ウィーンの出身なんですね。なるほど、だからあんなに詳しいのですね。なっとくです。 Chicoco(WYN-1007) |
Chicocoさん,りりさん 私もこの作品読みました! イボットソンらしい、王道ともいえるストーリーですよね。 食べ物もいっぱい出てきて楽しい作品でした。 海外でも鯉を食べるというのが、ものすごーく意外でした。 カフェで作り方をきいていたケーキ(名前が出てこない)がおいしそうで食べたくなりました。 ラナ |
ラナさん、こんにちは。 すでに読んだとの書き込みを拝見しておりましたので、コメントいただけてうれしいです。 カフェで気に入ったデザートの作り方、聞いてきましたね〜。いま、ちらちら探してみましたら、197ページですね。Norrland Nusselという名前みたいです。 Chicoco(WYN-1007) |
Chicocoさん 今、わたしもやっとこさ(関東でも使います)読んでいます。分厚いので、とっつきにくかったのですが、読み始めると久しぶりに止まらなくなって、あちこちに持ち歩いています。読み終わってから、Chicocoさんの感想を読みますね。またアップしま〜す。 あんこ(作者はわたしの母と同い年だわ) |
あんこさん、こんにちは。 重いけれど、持ち歩いていらっしゃるのですね。感想、楽しみにしています(^^)。 Chicoco(WYN-1007) |
Chicocoさん、りりさん、ラナさん 昨夜読み終わりました。 20世紀初頭のウィーンとドイツを舞台にしたこの物語は、12歳の孤児アニカが主人公。アニカは教会で捨て子にされていたという生い立ちにもかかわらず、3人の教授きょうだいのお屋敷で、自分の発見者であるコックのエリーと家政婦のジグリッドを母代わりに、何不自由なく、家事もみっちりしこまれながら、成長します。ところがある日、アニカの生みの母を名乗る貴族の女性が突然現れ、その運命は急展開します。 ひとことでいうと、『ポリアンナ』、『フランバーズ屋敷の人々』、『マチルダ』(ロアルド・ダール)に、韓国ドラマ(=メロドラマ)の要素をふりかけたような(世俗的でスミマセン)おもしろさ。最後の方にはアップテンポの大活劇もあり、かなり楽しめました。物語としての完成度高いですね。ウィーンの街の高貴な魅力がふんだんに描かれ、生活力のある労働者階級とやがて没落する貴族の暮らしぶりも、生き生きと描かれています。物語では、「馬」も重要な役割を果たします。また、往年の女優である隣家の大伯母がそのファンであるヨーロッパ各地の富豪から贈られたという宝石コレクションの話も、何やら秘密めいていて、胸がときめきました。タイトルの"Star of Kazan" は、ロシア皇帝から贈られた特大のエメラルドのペンダントの名前です。 書店でショートリスト作品3作を手にとって、一番おもしろそうだったので買いました。コックとハウスメイドが出てくるところに、親近感を感じたせいもあります。 >実をいうと、アニーにはあまり心を動かされなかった(^^;)。 おっしゃる意味わかります。ポリアンナ的な良い子だからでは? わたしの本は、同じMacmillan社のペーパーバックですが、主人公の名はアニーではなく Annika でした。あと数箇所タイポがあったのが気になりました(385ページなど)。 あんこ |
あんこさん > 主人公の名はアニーではなく Annika でした。 ぎゃ〜〜〜。間違いにまったく気づいていませんでした。あんこさんのコメントを読んでも、なんのことかと思っちゃったです(恥)。読んでるときは、ちゃんと「アニカ」と読んでいたのに。すみません>みなさま。 わたしのはしょりまくりのレビューの足りない部分を、きれいに説明してくださってありがとうございます(^^)。わたしのなかでは、いまのところ、受賞予想1位です。急いで、いまプルマンを読んでいるんだけれど……。 Chicoco(WYN-1007) |
あんこさん, Chicocoさん、りりさん まさにハウスアニメ劇場向きの本といった印象ですよね! 途中でどんなに困難な状況になっても、最後はきっとハッピーエンドとおもって読める 安心感のある作品ですね。 一回 レビューを書こうかと思ったのですが、あまりにいい子過ぎて、かえって書き難くって挫折してしまいました〜 私は今回のこの作品では賞は取れないのでは、と思ってます。 というのも前作のJorney to Riversea がとってもよかったのに賞をとっていないんですよね。(記憶はあいまいなんですが) 前作と比較してしまうとやはり弱いので、今回は違う作品ではないかと勝手に予想しています。 ほかの作品全部読んでいないので、あくまでも予想です! |
ラナさん、こんにちは。 そうだったのですか。前作を読んでないので、比較はできないです。 "Heartbeat"はシャロン・クリーチ、やっぱりうまいなあ〜と思うし、"Millions"も映画のようなエンタテインメント作品でおもしろかったのですが、受賞はちょっと難しいかなという気がしています。アル・カポネはいい線いくかもしれないなあとも思いますが、カ賞のイメージじゃない気がするし。ニ賞のほうがイメージがあってるかも(勝手なことを書いてますが(^^;)) まだ読んでない"Looking for JJ"が本命でしょうか。やっぱり、昨今の社会事情も考えに入れたりする? ……って、つまるところ、わからないです。 発表を楽しみに待ちましょう。 Chicoco(WYN-1007) |
Chicocoさん、みなさん わたしも今読んでいるところなの〜。 5分の3といったところかな。 おもしろくなってきました。 発表には間に合わないなあ。 ワラビ |
Chicocoさん、ラナさん、あんこさん、みなさん 感想を簡単に書きま〜す。 "The Star of Kazan" 後半、夢中になって読みすすめました。 プロットは、確かに王道ですね。正直、都合が良すぎたり、ありえないような展開だな〜と思ったりする場面もいくつかありました。でもおもしろく読めたし、最後のほうは思った以上に波乱含みで、わたしは結末を想像できませんでした。作者の力量なんでしょうね。『小公女』的とも思ったら、ちゃいるどぶっく・あっとらんどくの作者紹介に、おすすめの本の何冊かのうちに、『あしながおじさん』や『小公女』『秘密の花園』の名前があがっていて、なるほど〜と思いました。(http://homepage3.nifty.com/mioyuki/attorandoku/haunting.htm) 作品を魅力的にしているのは、ウィーンの街の魅力と登場人物の描写でしょうか。音楽の都だけではなく、庶民の目からみたウィーン、訪れてみたいと思いました。庶民の生活の描写にも説得力があります。馬についても作者公式ウェブサイトの思い入れが感じられました。ロンドン、オックスフォードが舞台だったプルマンの『黄金の羅針盤』を途中思い出しました。登場人物は、育ててくれたエリーとシグリッド、3教授、友達、みんなうまく立っているなと思いました。主人公が親以外に育てられるというセ低は、『ガンプ 魔法の島への扉』のそうでしたっけ。 発表のお知らせの少し前に読了しましたが、カーネギー賞を取るにはちょっと違うかな、という感想でした。"Journey to the River Sea"、わたしも読んでみたいです。 "Journey to the River Sea"のレビュー http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2001/11b.htm#myomi2 ワラビ |
ワラビさん 読まれたのですね〜。 そうそう中盤以降におもしろくなってきて、結末まで一気にいきますよね。 馬のこと、けっこう物語のなかで大きなポイントなんですよね。残念ながら、わたしは馬術に詳しくないので、「ほー。すごいんだー」と想像するしかできず、魅力を100パーセント味わえてないのかもしれません。 カグ賞、どちらも予想はずれちゃった(苦笑)。 Chicoco(WYN-1007) |
ラナさん、Chicocoさん、みなさん >途中でどんなに困難な状況になっても、最後はきっとハッピーエンドとおもって読める 安心感のある作品ですね。 ここのところが、まさに韓国ドラマなのです(母ものでもあるし)^^;。 けれどもユーモアもあり決して陳腐ではないと思う。映画化に向いてそうです。 裏表紙には、前作Journey to Riversea を凌ぐと書いてありましたが、前作の方が良かったとのご意見を聞き、そちらも読んでみたくなりました。 他の作品を読んでいないので賞予想はむずかしいのですが、 「王道」好きのわたしとしては、受賞してくれると嬉しいです。 まあ、このおはなしの後、世の中は第1次大戦と第2次大戦を迎えるのだと思うと、 登場人物のその後に思いをはせてしまいますが。 ラナさん〜! "Looking for JJ" の感想、ぜひお願いします〜。 あんこ |