Page 25 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【カ】The Scarecrow and his Servant Chicoco 05/7/7(木) 13:31 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【カ】The Scarecrow and his Servant ■名前 : Chicoco ■日付 : 05/7/7(木) 13:31 -------------------------------------------------------------------------
ぎねびあさんも発表前の駆け込み書き込みだ〜(←早口ことばかい(^^;))。 "The Scarecrow and his Servant" Philip Pullman Doubleday ぎりぎり発表前に読み終えました。 メルマガ「月刊児童文学翻訳」6月号ですでに紹介されていますね。 いろいろな悩みをかかえる農夫が、せめて鳥に作物をとられる悩みだけでも解消しようと、かかしを作りました。体調が悪いことや、農場に工場を作ろうとする親戚がいることなど、ほかの悩みは自分の力ではどうにもできないと思ったからです。農夫の作ったかかしは誰かに盗まれ、そこでまたほかの誰かに盗まれ、その盗まれた先で落雷にあい、なんと命を受けるのです。そして、たまたま知り合った、食べる物もないが仕事もない若者を、従者として雇いました。こうして、かかしと従者の珍道中がはじまります。 なんとも奇妙な設定で、おもしろかったです。主人のかかしをしっかりたてながらも、頭脳となりうまく事を運ばせていくのが従者のジャック。ふたりは信頼をきずき、絶妙のコンビネーションで、さまざまな苦難(みずから招いているような節もある)をかわして行きます。みすぼらしい服装で無一文のかかし&従者と、山賊、俳優、兵隊、弁護士などお金も権力もあり立派な服装をしている人たちとの対立が各章で描かれます。またいっぽうで、かかしがほうきのお嬢さんに恋をする話や、敵対関係ともいえるかかしと鳥との話など、心あたたまる(?)エピソードももりこみ、読ませます。無人島に漂流したところまで来ると、さすがに「おいおい、これからどうするのよ?」とつっこんでしまいましたが、その後の展開はうまく、最後にきれいにまとまり、さすがストーリーテラーのプルマンの作品だと思った本でした。 けっきょく、"Looking for JJ"だけ読めませんでした。これが受賞したりして〜。 Chicoco(WYN-1007) |