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やまねこ調査隊

第1回 日比谷図書館で洋書をたくさん読んじゃおう

東京都立日比谷図書館
児童資料室、こども室
開室時間 【児童資料室】
月・火・金・土、午前10時〜午後5時 水・木、午前10時〜午後7時
【こども室】
月〜土、午前1時〜午後5時 (都内小学生は貸出し可)
休室日 毎月第1木曜日
日曜、祝日、保守点検日
1999年12月18日〜2000年2月20日までは、オンライン整備のため休館
住所 千代田区日比谷公園1−4
電話 03-3502-0101(代表)

「お金をかけないで洋書をたくさん読むには、どうすればいい?」 翻訳学習者の切実な思いに答えるべく、調査隊は情報収集に奔走した。すると、都立日比谷図書館内の児童資料室には、洋書が山ほどあるというではないか。やまねこ調査隊、最初の調査に出発!!

 まず、洋書の購入を担当されている方にお話をうかがった。「洋書はアルファベット言語のもので1万2千冊蔵書があります。年間の購入数は380冊程度。海外の書評誌等を参考に、購入する本を決めています」 児童書なら日比谷図書館というのが定評だが、やっぱり洋書もすごかった。

 最近のおすすめ本を教えてくださいとお願いすると、Let's Eat!(Ana Zamorano 作、Julie Vivas 絵)という絵本の名前をあげてくださった。「オーストラリアの絵本で、東京都と姉妹都市の関係にあるニューサウスウェールズ州の州立図書館からいただいたものです。単純なストーリーですが、絵が生き生きとしているんですよ」 児童資料室の奥にあるこども室で、教えていただいた本を探してみた。あった! 家族の愛情あふれる素敵な本だ。同じ作者の他の絵本も見てみたいと思い、目録カードをひいてみた。Vivas の絵本は全部で5冊。そのうち3冊は棚には並んでおらず、請求用紙に番号を書き込んで書庫から出してきてもらった。開架の図書はごく一部で、閉架のものが断然多いとのことだ。

 残念ながら、児童資料室では貸出しは行っていないとのこと。ただし、公共図書館に対する協力貸出しは行っている。基本的には都内の図書館が対象だが、条件付きで都外へ貸出すこともあるそうなので、地方の人もあきらめずに、近くの図書館に取り寄せの手続きをお願いしてみよう。また、資料の探し方や調査研究についての相談も受けつけてくれる。電話での相談もOK。

(植村わらび)

LET'S EAT!
Written by Ana Zamorano
Illustrated by Julie Vivas
(Scholastic Trade $15.95)

こども室にあるおすすめの翻訳絵本

「時計つくりのジョニー」表紙

『時計つくりのジョニー』
エドワード・アーディゾーニ作
あべきみこ訳
(こぐま社 本体1300円)

 手先が器用で物を作るのが上手なジョニー。あるとき、大時計を作ろうと決心するが、両親や先生からはそんなことは無理だといわれ、学校の友だちからは、おばかさんといじめられる。でもジョニーは、時間をかけてこつこつと時計を作ってい くのだった。主人公のひたむきな姿に、思わず声援を送りたくなるお話。

「おじいさんならできる」表紙

『おじいさんならできる』
フィービ・ギルマン作・絵 芦田ルリ訳
(福音館書店 本体1300円)

 ヨゼフが赤ちゃんのとき、おじいさんがぬってくれたブランケット。古くなって捨てられそうになると、おじいさんがジャケットに作り変えてくれた。それがまた古くなると、こんどはベスト。それから、それから……。おじいちゃんと孫のヨゼフの、心温まるお話。



「キッズBOOKカフェ」(月刊『翻訳の世界』1999年7月号掲載)のホームページ版です。

表紙の画像は、出版社の許可を得て掲載しています(無断転載不可)。

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