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月刊児童文学翻訳

─2006年5月号(No. 79)─

児童文学翻訳学習者による、児童文学翻訳学習者のための、
電子メール版情報誌<HP版+書店街>
http://www.yamaneko.org/
編集部:mgzn@yamaneko.org
2006年5月15日発行 配信数 2390

もくじ

 ◎特集:やまねこ翻訳クラブ特別企画 「越前敏弥さん座談会」
 ◎ミニレビュー:『ダ・ヴィンチのひみつをさぐれ!』
    トーマス・ブレツィナ作/ローレンス・サーティン絵/越前敏弥・熊谷淳子共訳
 ◎賞情報:2005年度カーネギー賞、ケイト・グリーナウェイ賞候補作発表
 ◎注目の本(未訳絵本): "The Bake Shop Ghost"
    ジャクリーン・K・オグバーン文/マージョリー・プライスマン絵
 ◎賞速報
 ◎イベント速報
 ◎読者の広場:海外児童文学や翻訳にまつわるお話をどうぞ!

●このページでは、書店名をクリックすると、各オンライン書店で詳しい情報を見たり、本を購入したりできます。

 

●特集●やまねこ翻訳クラブ特別企画 越前敏弥さん座談会

 さる3月26日、翻訳家の越前敏弥さんを囲む座談会が開かれました。越前さんは今月、やまねこ翻訳クラブ会員との共訳で初めての児童書を出版されます。 お忙しい中、共訳書や翻訳全般のことからお子様への読み聞かせのことまで、貴重なお話をしてくださった越前さんに心より感謝いたします。

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【越前敏弥(えちぜん としや)さん】
  1961年石川県生まれ。東京大学文学部国文科卒。文芸翻訳家。『ダ・ヴィンチ・コード』(ダン・ブラウン作/角川書店)、『天使の鬱屈』(A・テイラー作/講談社)、『サルバドールの復活』(ジェレミー・ドロンフィールド作/東京創元社)など、ミステリーを中心に訳書多数。フェロー・アカデミー講師。 

【越前敏弥さん訳書リスト】
 http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/techizen.htm

【越前敏弥さん座談会記事 html 版】
 http://www.yamaneko.org/bookdb/int/techizen.htm

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Q★はじめに、今回、児童書を訳すことになったきっかけを教えていただけますか。

A☆翻訳を始めたころは、児童書を訳すことは考えていませんでした。ところが上の子が生まれると、親戚から譲り受けた福音館の「こどものとも」と自分で買った本を含め、400〜500冊ほどの児童書が家に集まり、それを読み聞かせているうちに、自分で訳したものを読ませたいという気持ちがわいてきました。その後、翻訳学校で教えたことのある3人のやまねこ会員(今回の共訳者)に読み聞かせの本について相談するようになり、やがて、中学受験の子どもたちを指導していた経験から、高学年向けの本なら訳せるのではないかという考えにいたりました。そして今から1年前、今回の本をインターネットで見つけて注文したところ、ちょうど熊谷さん(1作目の共訳者)から同じ本を紹介されたのです。直感的におもしろそうだなと思いました。持ち込みが初めて成功した作品です。

Q★どんな作品なのでしょうか。

A☆「冒険ふしぎ美術館」という3冊シリーズです。原書はドイツ語ですが、英語版から訳しました。1作目の『ダ・ヴィンチのひみつをさぐれ!』は、熊谷淳子さんとの共訳でこの5月に朝日出版社から刊行されます。9〜10歳くらいの主人公がタイムスリップしてレオナルド・ダ・ヴィンチに会いにいく内容で、ロールプレイングゲームのように楽しみながらダ・ヴィンチのことがわかる本です。鏡文字や謎解きの付録、組み立て式のクリプテックス(注:ダ・ヴィンチが設計した、秘密情報を保存する円筒形の道具)など、楽しい仕掛けがいろいろついています。原書にかなり忠実につくっていると思いますよ。2作目はゴッホの話で、田中亜希子さんとの共訳で半年後に出る予定。3作目はミケランジェロで、生方頼子さんとの共訳でさらに半年後に出版の予定です。

Q★児童書を訳されて、大人の本とのちがいを感じましたか。

A☆児童書は難しいですね。まだ単独訳は無理だと思いました。今回の作品でも苦労がありました。英語版は、主人公の読者に作者が「You」と語りかけていく二人称の文体。当初は「You」を「ぼく」と訳す予定でしたが、女の子や大人の読者も意識して、最終的に「きみ」に変更しました。そのあたり、読んだ方の感想を聞きたいです。

Q★5月20日にいよいよ映画版『ダ・ヴィンチ・コード』が劇場公開されますが、この作品の翻訳について教えていただけますか。

A☆キリスト教がらみの難しい専門用語が多い内容なのに、逆に原書の文体はくだけているため、日本の読者に受け入れられやすいように訳文を少し格調高くしたつもりです。翻訳自体は難しくありませんでしたが、調べ物が大変でしたね。作品の舞台となっているパリやロンドンへ実際に行きたかったのですが、時間がなくて無理だったため、調べ物の上手な現地在住の方に確認していただき、大変助かりました。
 1作目『天使と悪魔』から、主人公ラングドンはジョージ・クルーニーのつもりで訳していました。でも映画の予告編でトム・ハンクスを見たら、さすがはプロの俳優、彼なりのラングドンになっていましたね。シリーズ3作目の詳細はまだ正式に決まっていませんが、4月に作者ダン・ブラウンの伝記、『「ダ・ヴィンチ・コード」誕生の謎』が出る予定です(※編集部注:4月25日に角川書店より出版されました)。

Q★『ダ・ヴィンチ・コード』を訳され、どんな影響がありましたか。

A☆近所を汚い格好で歩けなくなりました(笑)。というのは冗談ですが、この機会に翻訳書の読者が増えればいいなと思っています。「ハリー・ポッター」しか読んだことのない小中学生が、わからないながら読んでいたりするので、将来の読書習慣につながるならうれしいです。現実には、書店の翻訳書の棚を本書と関連本で占領してしまっていますが、市場を荒らしただけで終わらずに、翻訳書全体が注目されていくように願っています。また、「ダ・ヴィンチ・コードの〜」という目で見られるようになり、2年間に類似本を20〜30冊リーディングすることになったのには少々閉口しましたが、逆にそのおかげで今回の児童書の持ち込みが成功したのだと思います。

Q★翻訳家として仕事を始めたころのことを教えていただけますか。

A☆仕事のきっかけは、翻訳学校で田村義進先生に学び、東京創元社に紹介していただいたことです。翻訳と並行して留学予備校の講師をしたり、自分で塾を開いたりしていましたが、2年前、ちょうど『ダ・ヴィンチ・コード』の直前から翻訳専業になりました。
 仕事を得るには運を呼び寄せる種まきの要素が大きいと思います。実際の翻訳作業やリーディングもさることながら、持ち込みや情報提供をしたり、どういう作品が好きか日ごろから伝えたりするなど、編集者との信頼関係をつくることが大事です。ぼくはどの仕事でもなるべく編集部に出向くようにしています。デビュー作ではゲラの段階で7回、東京創元社に行きました。それだけしぼられたということですが(笑)。
 最初のころは年に5〜6回、持ち込みをしていました。直接出版に結びついたことはありませんが、似た系統の本を訳すきっかけになりました。具体的にいうと、時間と場所がびゅんびゅん行ったり来たりする変なサイコサスペンスを見つけて持ち込みました。その作品はボツになったのですが、翌週、編集者から「もっと変な作品がある」と紹介されたのが『飛蝗の農場』。訳すのは大変でしたが、結果的に「このミステリーがすごい! 2003年版」(宝島社)で海外編1位に選ばれました。

Q★シノプシスを書くときにこだわっていることはありますか。

A☆シノプシスは通常3日で仕上げます。読むのに2日、書くのに1日。短い作品は2日で仕上げます。作品は読み返さないので、最初に読むときにパソコンで詳しくメモを取り、そのままシノプシス原稿に利用します。ふせんやノートは使いません。
 シノプシスで気をつけているのは、相手のニーズに応えることです。長さなどは、事前に確認します。翻訳作品のみを扱う出版社は長めのものを、翻訳作品だけに時間を割けない大手出版社は短いものを望んでいることが多いようです。今までで一番短かったのは、あらすじ10行、感想は点数で伝えただけでした(笑)。また、原書のページ数だけでなく、訳し上がりのページ数も計算して書く工夫をしています。

Q★これまで訳した中で好きな作品や、今後訳したい作品についてお聞かせください。

A☆これまで訳した中で好きな作家をひとり挙げるとしたら、ロバート・ゴダードです。訳書で思い入れがあるのは、あまり売れなかった作品、『父さんが言いたかったこと』と『ボーイ・スティル・ミッシング』ですね。くしくも両方ともミステリーではないので、幅広い人に読んでもらえると思います。今後も引き続きミステリーを中心にしながら、ときどき他の作品を手がけていきたいです。『フリッカー、あるいは映画の魔』のような、映画がテーマになっている作品に興味があります。また、子ども向けのミステリーを、児童書を訳し慣れた人と共訳する企画も考えています。

Q★翻訳に苦労された作品はありますか。

A☆一番大変だったのは、『飛蝗の農場』と『サルバドールの復活』。作者の文体がねばっこいうえ、ふだんなるべく使わないようにしている「彼・彼女」を多用せざるを得ないという技術的な問題があって、やりにくかったです。ふつうの作品は頭から訳していくのですが、この2作品は時系列がめちゃくちゃなので、時間の古い順に訳していった部分もありますね。一方、比較的楽なのは、シリーズものの2作目以降。シリーズでなくても、同じ作家の作品は訳しやすいです。同じ作品でも、後半になると経験値が上がり、勝手に言葉が出てくるようになってきます。翻訳中にうまく言葉が出てこないときは、保留にしておくと、次の日にすっと出てくることもあります。

Q★翻訳の手順や愛用の辞書などについて教えてください。

A☆パソコンの横に書見台を置いて、本を見ながら訳しています。最近は作品を PDF ファイルなどのデータでもらう機会が増えました。単語検索ができるだけでも便利なので、みなさんもデータをもらうといいですよ。辞書はランダムハウスを中心に、リーダーズ、リーダーズプラス、英辞郎などの基本的なものを使っています。ミステリー翻訳には法律用語集も使いますね。串刺し検索は Jamming がいいのでしょうが、DDwin を愛用しています。以前は CD-ROM の辞書を買いあさりましたが、今は調べ物はほとんど Google を出発点に検索しています。オリジナルの辞書はつくっていませんが、調べ物などのデータをテキストファイルに保存し、参照しています。

Q★年間、原書と和書を何冊くらい読まれますか。

A☆修業時代は原書を月2冊、和書を週2冊は読んでいました。翻訳学校のゼミの生徒には、最低その半分を読むことを課しています。今は仕事がらみの本がほとんどで、原書が年に約20冊、和書は翻訳の参考になるものを中心に週1冊くらい、主にノンフィクション、短編集、新書などを読んでいます。ベストセラーは、売れている理由が知りたくて買ってしまいます。日本の若手作家の作品なども読みますよ。

Q★仕事とオフの配分はどのようにされていますか。


A☆以前は24時間体制で仕事していましたが、2年前に生活を大きく変えました。近所に仕事部屋を借りて、9時から6時までの間だけ仕事するようにしたのです。締切前は持ち帰ることもありますが。集中できるので、以前と同じ仕事量をこなせています。土日のどちらかは休むようにしています。夜は家族とすごし、ふたりの子ども(8歳と4歳)が寝る9時ごろまでの1時間は、布団の中でいっしょに本を読みます。それから起き出して、12時すぎまで DVD を見たり読書したり。疲れているときは、子どもといっしょに寝てしまいますが、朝はいつもどおり6時半に起きます。
 趣味は映画鑑賞。20代のころは映画評論同人誌に書いたり、シナリオの勉強をしたりしていました。翻訳というのは引き出しから物を出す作業なので、引き出しの中を増やしていくべきだと考え、映画を観る時間を強引につくっています。昨年は、劇場で100本、DVD で100本観るという目標をクリアしました。

Q★翻訳家をめざしている会員たちへアドバイスをお願いします。


A☆意欲と、英語を正確に読みとって日本語を書く実力、その両方があることが大事です。がんばってください!


○●○座談会の最後に、越前さんから読み聞かせについて逆質問○●○

Q☆ぼくは幼稚園年長から自分で本を読んでいました。今、小学校2年生(3月現在)の上の子は自分でも読みますが、少し難しい本はぼくといっしょに読んでいます。 昨年は集英社の「子どものための世界文学の森」全40巻をいっしょに読みました。各章の1ページ目だけ子どもが読むというスタイルが、自然とできてきました。 読み聞かせはいつまで続けるのがいいのか迷っています。みなさんの意見を聞かせてください。

 当日出席したやまねこ会員からは、次のような意見が出ました。

A★親子が楽しいと思っていれば、年齢に関係なく続けていいのではないでしょうか。
A★子どもが中学生になると、学校が忙しくなって時間が取りにくくなりますが、家族が同じ話を聞くことで、気持ちが通いあい、わかりあえるのはうれしいことです。
A★中1の子どもは読書好きですが、読み聞かせには別の楽しみがあるといいます。目をつぶって聞いていると、その世界が頭の中に浮かんでくるそうです。
A★大人でもおはなしを聞くのは楽しいもの。私も誰かに読んでほしいです(笑)。

(文責/武富博子)

 
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越前敏弥さん座談会   『ダ・ヴィンチのひみつをさぐれ!』   カーネギー賞、ケイト・グリーナウェイ賞候補作発表   "The Bake Shop Ghost"   賞速報   イベント速報   読者の広場   もくじ


●ミニレビュー●


『冒険ふしぎ美術館 ダ・ヴィンチのひみつをさぐれ!
                  ――ねらわれた宝と7つの暗号』
トーマス・ブレツィナ作/ローレンス・サーティン絵/越前敏弥・熊谷淳子共訳
朝日出版社 定価1,155円(税込) 2006.05 192ページ ISBN 4255003351
"Who Can Crack the Leonardo da Vinci Code?"
text by Thomas Brezina translated from the German by Hannah Sartin
illustrations by Laurence Sartin
Prestel, 2005
(本作品は上記英語版からの翻訳)

 子どもたちは謎かけが好き。かけられた謎を解きながら、前に進むのは気持ちがいいらしい。この本は遊び心たっぷりの謎があちこちに登場する愉快な本だ。
 レオナルド・ダ・ヴィンチ――この、博識で多才な人物の秘密に迫るのが、本を読んでいる「きみ」だ。きみは、学校の授業で美術館を見学した時に風変わりな男女の2人組を見かける。気になりながらも帰宅しようとすると、館長の飼い犬パブロが招待状をくわえて、きみを美術館に呼び戻した。大切な事情があり、ダ・ヴィンチが残した7つの謎をどうしても解いてほしいと、館長がきみに白羽の矢を立てたのだ。冒険の案内役にはパブロが一緒に行ってくれる。さあ、期待に応えられるだろうか!
 あっという間に冒険のただ中に入るのだが、ただ字面を追うだけではない。謎を解くヒントには鏡文字が使われ、ちょっとした小道具を使いながら読み進めていく。一見しただけでは判読しにくい文字が、小道具を使うことによりすっと見えてくるのが快感。また毎ページのようにある美しい絵画は目を楽しませてくれ、時に謎を解くヒントにもなっている。ダ・ヴィンチが生きた時代の生活もかいま見ながら、なるほど、なるほどと謎を追いかけているうちに、早くもラストがきてしまう。続編の冒険も楽しみになってきた。

(林さかな)

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●賞情報●2005年度カーネギー賞、ケイト・グリーナウェイ賞候補作発表

5月5日、カーネギー賞およびケイト・グリーナウェイ賞のショートリスト(最終候補作)が発表された。 英国図書館協会が主催するこの賞は、イギリスでは最も権威ある児童文学賞である。今年は3月3日にロングリストとしてカーネギー賞に45作品、 ケイト・グリーナウェイ賞に40作品があがっていた。受賞作の発表および、授賞式は7月7日。ショートリストは下記の通り。 ロングリストは、やまねこ翻訳クラブサイトの 「速報(海外児童文学賞)」コーナーに掲載中。


【カーネギー賞候補作】〜 Carnegie Medal 〜(作家対象)

"Clay" by David Almond (Hodder Children's Books)

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"Framed" by Frank Cottrell Boyce (Macmillan Children's Books)

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"Turbulence" by Jan Mark (Hodder Children's Books)

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"The White Darkness" by Geraldine McCaughrean (Oxford University Press)

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"Tamar" by Mal Peet (Walker Books)

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  今年のロングリストも45作品と非常に多かったが、結局、最終候補に残ったのは、名だたる児童文学賞常連作家の作品が多く、新人作家には非常に厳しい状況だったといえる。5名中4名が、過去に本賞を受賞しているということも今年の特徴といえよう。David Almond は1998年度に "Skellig"(『肩胛骨は翼のなごり』山田順子訳/東京創元社)で、Jan Mark は1976年度に "Thunder and Lightnings"(『ライトニングが消える日』三辺律子訳/パロル舎)、1983年度に "Handles"(『夏・みじかくて長い旅』百々佑利子訳/金の星社)の2作品で、Geraldine McCaughrean は1988年度に "A Pack of Lies"(『不思議を売る男』金原瑞人訳/偕成社)でそれぞれ受賞経験がある。その中で、昨年デビュー作 "Millions"(『ミリオンズ』池田真紀子訳/新潮社)で本賞を受賞した Frank Cottrell Boyce や、ノミネート2回目の Mal Peet の活躍が目を引く。

 少年たちの友情を描いた作品が、David Almond の "Clay" だ。デイヴィーとジョーディは、見事な粘土作品を作る謎の少年スティーヴンと友だちになる。やがてスティーヴンの隠された過去が明らかになっていき……。河出書房新社より2006年冬邦訳出版予定とのこと。Frank Cottrell Boyce の "Framed" は、父親の家出によって、ごく普通の男の子が一家の大黒柱兼ファミリー企業の社長になってしまうという話。2005年度ウィットブレッド賞児童書部門の候補作でもある。Jan Mark の作品はロングリストに2作品があがっていたが、そのうち "Turbulence" が残った。近所に越してきた一家の生活に、知らないうちに巻き込まれていくある家族の様子を描いた作品だ。Jan Mark は数々の文学賞を受賞した作家で、今年1月病気のため逝去したのが惜しまれる。"The White Darkness" は、Geraldine McCaughrean の作品。20世紀初頭に活躍したイギリスの南極探検家、ローレンス・オーツを心の友とする少女シムが主人公。シムが精神的に自立するようになる様子が描かれている。この作品も2005年度ウィットブレッド賞児童書部門の候補作に選ばれた。一昨年はロングリストまでだった Mal Peet だが、今年は "Tamar" が最終候補作まで残った。祖父の遺品の箱に、ある謎の手がかりが隠されていることを知った少女タマール。謎を解くにつれ、半世紀前に生きたもう1人のタマールの愛と激動の人生が浮かび上がってくる。

【参考】
▼David Almond 公式ウェブサイト
http://www.davidalmond.com/

▼Jan Mark のページ(geocities 内)
http://www.geocities.com/beatrix.olaerts/janmark/index.html

▼Geraldine McCaughrean 公式ウェブサイト
http://www.geraldinemccaughrean.co.uk/Indexx.html

▼Mal Peet のページ(Walker Books 内)
http://www.walkerbooks.co.uk/Mal-Peet

▽デイヴィッド・アーモンド作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室)
http://www.yamaneko.org/bookdb/author/a/dalmnd.htm

▽ジャン・マーク作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室)
http://www.yamaneko.org/bookdb/author/m/jmark.htm

(村上利佳)

 

【ケイト・グリーナウェイ賞候補作】〜 Kate Greenaway Medal 〜(画家対象)

"Arthur Spiderwick's Field Guide to the Fantastical World Around You"
        by Tony DiTerlizzi, text by Holly Black(Simon & Schuster)

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"Wolves" by Emily Gravett(Macmillan)

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"Traction Man is Here" by Mini Grey(Red Fox)

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"Lost and Found" by Oliver Jeffers(HarperCollins)

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(『まいごのペンギン』)

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"Mirrormask" by Dave McKean, text by Neil Gaiman(Bloomsbury)

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"Jinnie Ghost" by Jane Ray, text by Berlie Doherty(Frances Lincoln)

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"Little Red: A Fizzingly Good Yarn" by David Roberts, text by Lynn Roberts(Chrysalis)

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"Russell the Sheep" by Rob Scotton(HarperCollins)

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 ロングリスト40作の中で、今年は8作品が残ったが、昨年度ショートリストにあがった画家の名前は見られず、また、すべて本賞受賞未経験の画家で占められている。

 Tony DiTerlizzi は、「スパイダーウィック家の謎」シリーズ(ホリー・ブラック作/飯野眞由美訳/文溪堂)に登場する妖精たちの図鑑 "Arthur Spiderwick's Field Guide to the Fantastical World Around You" で初のノミネート。100ページ以上にわたる緻密な絵と詳細な解説が、ファンにはたまらない1冊。
 初めての作品 "Wolves" でノミネートされた Emily Gravett は、同作品でネスレ子どもの本賞5歳以下銅賞も受賞している期待の新人だ。詳しくは本誌2005年12月号「注目の本(未訳絵本)」を参照のこと。
 Mini Grey は、ボストングローブ・ホーンブック賞絵本部門受賞作 "Traction Man is Here" で2度目のノミネート。昨年は "Biscuit Bear" がロングリスト入りするなど、着々と実績を重ねている。詳しくは、本誌2005年10月号「特別企画:レビューを書く(実践編)」を参照のこと。
 Oliver Jeffers は、2作目の絵本で初ノミネートされた。"Lost and Found"(『まいごのペンギン』三辺律子訳/ソニー・マガジンズ)は、男の子がボートをこいで、まいごのペンギンを南極まで送り届けてあげようとする友情物語。ネスレ子どもの本賞5歳以下金賞受賞作。1作目の絵本も同出版社よりすでに邦訳が出ている。
 Dave McKean は、自ら監督した映画 "Mirrormask" の児童向けノベライズ絵本で2度目のノミネート。前回のノミネート作品と同様、文章は Neil Gaiman が手がけている。イラストと映画のフィルムがコラージュを用いて配され、60ページ以上のボリュームで対象年齢も11歳以上と高め。あるとき不思議な王国に迷い込んだ少女が、もとの生活を取りもどすべく、Mirrormask を探し求めて奔走するというストーリー。
 本賞最終候補の常連 Jane Ray は、5度目のノミネート。重ね塗りを駆使した豊かな色彩で描かれる "Jinnie Ghost" は、ページを繰るうち、本当に近くで幽霊が動いているかのような感覚に読者を引き込む。Berlie Doherty の詩的な文章にのせて、幽霊のジニーが作中の子どもたちを夢の世界へといざなう。
 David Roberts は、Lynn Roberts ときょうだいコンビによる童話のパロディ3作目 "Little Red: A Fizzingly Good Yarn" でノミネートされた。日本では『あわれなエディの大災難』(フィリップ・アーダー作/こだまともこ訳/あすなろ書房)の挿絵でおなじみの David Roberts が、今度は男の子扮する赤ずきんを描いた。笑い を誘うストーリーもさることながら、絶妙な遠近法と光の加減にも注目したい。
 文房具など小物のイラストレーターとして活躍の Rob Scotton は、初の絵本 "Russell the Sheep" でノミネートされた。単純な色使いの中で、羊のふわふわ感が際だつ白が特徴的。不眠に悩む羊のラッセル君、さてどうしたら眠れるのだろうか? 4月にシリーズ2作目が出版され、作者、主人公ともにますます活躍が楽しみだ。

(清水陽子)

【参考】
▼カーネギー賞、ケイト・グリーナウェイ賞サイト
http://www.carnegiegreenaway.org.uk/

▼Tony DiTerlizzi 公式ウェブサイト
http://www.diterlizzi.com/

▼Oliver Jeffers 公式ウェブサイト
http://www.oliverjeffers.com/

▼Dave McKean 公式ウェブサイト
http://www.mckean-art.co.uk/

▼Jane Ray 公式ウェブサイト
http://www.janeray.com/

▼Rob Scotton のページ(HarperCollins 内)
http://www.harperchildrens.com/authorintro/index.asp?authorid=27517

▽"Wolves" のレビュー(本誌2005年12月号「注目の本」)
http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2005/12.htm#mehon1

▽"Traction Man is Here!" (US 版) のレビュー(本誌2005年10月号「注目の本」)
http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2005/10.htm#traction

▽カーネギー賞、ケイト・グリーナウェイ賞について
               (本誌1999年7月号情報編「世界の児童文学賞」)
http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/1999/07a.htm#a1bungaku

▽カーネギー賞、ケイト・グリーナウェイ賞受賞作品リスト
                        (やまねこ翻訳クラブ資料室)
http://www.yamaneko.org/bookdb/award/uk/carnegie/index.htm
http://www.yamaneko.org/bookdb/award/uk/greenawy/index.htm




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●注目の本(未訳絵本)●

―― 幽霊が喜ぶのは、どんなケーキ? ――

『ケーキ屋の幽霊』(仮題)
 ジャクリーン・K・オグバーン文/マージョリー・プライスマン絵
"The Bake Shop Ghost"
text by Jacqueline K. Ogburn, illustrations by Marjorie Priceman
Houghton Mifflin Company, 2005 ISBN 0618445579
32pp.

 コーラ・リー・メリウェザーは、渋面にひっつめ髪のおばあさん。しかし彼女が作るお菓子は絶品で、町じゅうからお客が集まってくる。ふわふわのメレンゲパイ、ぱりっとしたシュトルーデル、ショートケーキにチョコレートケーキ。コーラ・リー特製のバースデーケーキがない誕生日なんて考えられない。だからコーラ・リーがこの世を去ったとき、みんなは彼女よりも、食べられなくなったお菓子を惜しんで泣いた。
 身寄りのないコーラ・リーの店は売りに出された。新しい店主がやってきてはおいしいお菓子を並べたが、だれも長続きしない。幽霊となったコーラ・リーがおどかして追い出してしまったからだ。主がいなくなった店に、ある日アニー・ワシントンというケーキ職人がやってきた。アニーは幽霊のおどしにも嫌がらせにもめげず、「どうしたら邪魔をしないでくれるの?」とたずねた。幽霊の返事はこうだった。「わたしが作ったような、でもだれもわたしには作ってくれなかったようなケーキ」を作ってくれたら店をゆずる。アニーは腕によりをかけてさまざまなケーキを作るが……。
 甘い匂いの漂う「ケーキ屋」と、おどろおどろしい「幽霊」という意外な組み合わせにひかれて取り寄せた絵本。『アップルパイをつくりましょ りょこうもいっしょにしちゃいましょ』(角野栄子訳/ブックローン出版、現BL出版)などで日本にも紹介されているプライスマンの絵は、抑えた色調のきれいな中間色をふんだんに使い、勢いのある筆致で描かれているのが特徴だ。お店のすみで犬がケーキをなめていたり、アニーのいる場面には必ずネコが登場したりと、見るたびに新しい発見があって、楽しい気分にさせてくれる。
 幽霊の嫌がらせはコミカルで、次から次へと登場するお菓子はすべておいしそう。どちらも気が強そうなアニーとコーラ・リーの対決の行く末も気になる。どんどんページをめくるうち、あっという間にほろりとさせられる結末にたどりついた。おいしいケーキと夢を売るケーキ屋さんは子どもにも大人にも人気の職業だけれど、ケーキ屋さんだってたまにはケーキを作ってもらいたいのかもしれない。最後のページにはレシピも載っている。興味のある方はお試しあれ。

(笹山裕子)

【文】Jacqueline K. Ogburn(ジャクリーン・K・オグバーン)

児童書編集者を経て絵本作家になる。主な作品に、ニューヨーク公共図書館や全米小売書店協会(ABA)の推薦図書に選ばれた "The Reptile Ball" や全米大学婦人協会賞(AAUW Award)を受けた "The Jukebox Man" などがある。

【絵】Marjorie Priceman(マージョリー・プライスマン)

Rhode Island School of Design を卒業後、絵本画家として活躍。1996年に "Zin! Zin! Zin! a Violin" (『ツィン! ツィン! ツィン! おたのしみの はじまり はじまり』ロイド・モス文/角野栄子訳/BL出版)で、2006年に "Hot Air: The (Mostly) True Story of the First Hot-Air Balloon Ride" でコールデコット賞オナー(次点)に選ばれている。

【参考】
▼ジャクリーン・K・オグバーンのページ(Writers and Illustrators of North Carolina 内)
http://www.wincbooks.com/jogburn.htm

▼マージョリー・プライスマンのページ(Storybookart.com 内)
http://www.storybookart.com/meet_mpriceman.html

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●賞速報●

★2006年オランダ金・銀のキス賞受賞作発表
★2006年アガサ賞受賞作発表
★2006年MWA賞(エドガー賞)受賞作発表
★2006年ローカス賞ファイナリスト発表(受賞作の発表は6月17日)
★2006年ブランフォード・ボウズ賞ショートリスト発表(受賞作の発表は6月29日)
★2006年エズラ・ジャック・キーツ賞発表

海外児童文学賞の書誌情報を随時掲載しています。「速報(海外児童文学賞)」をご覧ください。



越前敏弥さん座談会   『ダ・ヴィンチのひみつをさぐれ!』   カーネギー賞、ケイト・グリーナウェイ賞候補作発表   "The Bake Shop Ghost"   賞速報   イベント速報   読者の広場   もくじ


 

●イベント速報●

★展示会情報

高浜市やきものの里かわら美術館
「創刊50周年 みんなのともだち『こどものとも』の絵本展」など
 

★セミナー・講演会情報

大阪YWCA専門学校「2006年度 子どもと子どもの本の講座」
朝日カルチャーセンター新宿教室「ファンタジーの世界」など
 

★イベント情報

教文館 子どもの本の店 ナルニア国「神沢利子の世界展」
 
 
 詳細やその他の展示会・セミナー・講演会情報は、「速報(イベント情報)」をご覧ください。なお、空席状況については各自ご確認願います。

(井原美穂/笹山裕子)



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●読者の広場●海外児童文学や翻訳にまつわるお話をどうぞ!

 このコーナーでは、海外児童書にまつわるお話、ご質問、ご意見等を募集しています。mgzn@yamaneko.org までお気軽にお寄せください。

  • メールはなるべく400字以内で、ペンネームをつけてお送りください。
  • タイトルには必ず「読者の広場」とお入れください。
  • 掲載時には、趣旨を変えない範囲で文章を改変させていただく場合があります。
  • 回答も読者のみなさまから募集し、こちらに掲載させていただきます。編集部からメールでの回答はいたしませんので、ご了承ください。


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「FOSSILは化石って意味でしょ?レトロ調の時計なの?」。いえいえ、これは創業者の父親がFOSSIL(石頭、がんこ者)というあだ名だったことから誕生したブランド名。オーソドックスからユニークまで様々なテイストの時計がいずれもお手頃価格で揃います。レトロといえば、時計のパッケージにブリキの缶をお付けすることでしょうか。数十種類の絵柄からお好きなものをその場で選んでいただけます。選ぶ楽しさも2倍のフォッシルです。

TEL 03-5981-5620

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◆次号予告は毎月10日頃、やまねこ翻訳クラブHPメニューページに掲載します。◆

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●編集後記●

カ・グ賞最終候補の中で七夕に栄冠を手にするのは、さてどの作品か? 予想は当クラブ読書室掲示板まで。座談会へご参加くださったみなさまに感謝。(お)

発 行: やまねこ翻訳クラブ
発行人: 笹山裕子(やまねこ翻訳クラブ 会長)
編集人: 大原慈省/竹内みどり/横山和江(やまねこ翻訳クラブ スタッフ)
企 画: 赤間美和子 井原美穂 鎌田裕子  笹山裕子 清水陽子 武富博子
林さかな 冬木恵子 村上利佳
協 力: 出版翻訳ネットワーク 管理人 小野仙内
anya キャトル タイ Chicoco ながさわくにお ハイタカ
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