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やまねこ10周年記念「世界の児童文学賞ラリー」レビュー集
ブランフォード・ボウズ賞(BBA)(イギリス) レビュー集 |
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最終更新日 2009/05/18 ミシェル・ペイヴァー作品リストへのリンクを追加
このレビュー集について 10周年記念「世界の児童文学賞ラリー」においてやまねこ会員が個々に書いたレビューを、各児童文学賞ごとにまとめました。メルマガ「月刊児童文学翻訳」や「やまねこのおすすめ」などに掲載してきた〈やまねこ公式レビュー〉とは異なる、バラエティーあふれるレビューをお楽しみください。
"The Burying Beetle" * "Gideon the Cutpurse"『タイムトラベラー 消えた反重力マシーン』(リンクのみ) * "Keeper"『キーパー』(リンクのみ) * "Outcast"『追放されしもの』(クロニクル千古の闇4)
2006年ブランフォード・ボウズ賞ショートリスト
"The Burying Beetle"(1995) by Ann Kelley (未訳読み物) |
その他の受賞歴 |
イギリス、コーンウォールの海辺を舞台に、少女が身近な生き物を通して生と死を見つめる物語。
ガッシーは病弱で、いずれ、心臓と肺の移植手術が必要だ。移植をしても、あと十年ほどしか生きられないだろうと、自分の状況を冷静に把握している。その上で、ドナーから心臓を移植されるのはどんな感じだろうと考えたり、ドナーの親の気持ちに思いをはせたりする。知りたいことはたくさんあるのに、それを知る時間がないと、精力的に本を読む。「自分があと少ししか生きられないということを知っているのは、ある意味ラッキーだ。だって、一瞬一瞬を精一杯生きることができるもの」と前向きに考える。その内面は意外なほどに淡々としていて、それゆえに、作り事ではない、まるでノンフィクションのような力強さが伝わってきた。 (植村わらび) 2009年1月公開 |
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2004年ブランフォード・ボウズ賞受賞作品
"Keeper" (2003) by Mal Peet
マル・ピート作 『キーパー』 池 央耿訳 評論社 2006 |
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2007年ブランフォード・ボウズ賞HC作品
"Gideon the Cutpurse" (2006) by Linda
Buckley-Archer リンダ・バックリー・アーチャー 『タイムトラベラー 消えた反重力マシン』 小原亜美訳 荒井良二装画・挿絵 ソフトバンククリエイティブ 2007 |
その他の受賞歴 |
カーネギー賞レビュー集を参照のこと |
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シリーズ1作目『オオカミ族の少年』(クロニクル千古の闇1)が、2005年ブランフォード・ボウズ賞ショートリスト 。本レビューは4作目。
"Outcast" (2007) by
Michelle Paver ミシェル・ペイヴァー 『追放されしもの』(クロニクル千古の闇4) さくまゆみこ訳 評論社 2008 |
「クロニクル千古の闇」シリーズの受賞歴 |
6000年前のヨーロッパ北西部が舞台となっている「クロニクル千古の闇」シリーズの第4作。
巻が進むにつれて深みを増してくる本シリーズ。今回トラクは、魂の病に苦しむことになる。内にこもり、生きとし生けるもの全てとのつながりを失ってしまい、さらには魂が悪霊の餌食となり悪に抵抗できなくなる。14歳になるトラクはどうやってこの難関を克服していくのだろうか――作者は丁寧な筆の運びで、トラクの内なる葛藤や苦しみを描いていく。一方、トラクの大事な友である、ワタリガラス族の少女レンは、2
巻で登場したアザラシ族の少年ベイルと共に、トラクを助けようと奔走する。レンの秘められた苦しみも明らかになり、ちょうど思春期を迎えた二人の関係に微妙な変化が現れるところも見逃せない。 (植村わらび) 2009年1月公開 |
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ブランフォード・ボウズ賞(BBA)リスト(やまねこ資料室) ブランフォード・ボウズ賞の概要
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